本部役員挨拶

会長 

石井良昌(歯科医師)
海老名総合病院 院長補佐

歯科口腔外科部長

NST室長

 

 当研究会は、前会長の若林秀隆先生と前副会長の小山珠美先生が中心となり2008年3月に設立しました。
  摂食嚥下障害によって、誤嚥性肺炎や窒息、脱水、低栄養状態なども引き起こし、生活する上で大切な「口から食べる楽しみ」が失われるとQOL(生活の質)も低下することになります。そこで、「神奈川摂食嚥下リハ研究会のあるべき姿」として
 ①地区別の活動や地域連携が充実すること

 ②摂食嚥下リハに取り組む医療・介護の人同士が顔の見える交流が深めること   

 ③摂食嚥下リハの質を向上させること

 ④より多くの摂食嚥下障害患者に食べるチャンスを作れること

を考え、活動をしてきました。

 当研究会では、神奈川県を8地区(横浜北、横浜南、川崎、横須賀、湘南、県央、相模原、小田原)に分け、その地区に様々な職種を配置し、地域での連携、チーム医療を推進してきました。また、神奈川県全体としても嚥下相談窓口を設置し、嚥下・NST連絡票を作成し運用するなど、嚥下障害の患者さんやご家族の方が安心してシームレスに(継ぎ目なく)嚥下リハや治療などを受けられる仕組みを構築してきました。しかし、活動が県全体への広がりがみられていないなどの課題も多くわかってきました。

これからも、「できるだけ口から食べること」を支援できる研究会となるように活動していきたいと思います、宜しくお願いします。

副会長

青山真弓(看護師)

東海大学医学部付属病院

摂食・嚥下障害看護認定看護師

日本摂食嚥下リハビリテーション学会認定士

 

 私は、摂食・嚥下障害看護認定看護師として、主に急性期病院に入院している摂食・嚥下障害患者さんに関わらせて頂いております。その中で、患者さんからよく耳にする切実な願いがあります。それは、「最後まで口から食べたい」ということです。私自身も、摂食・嚥下障害を抱える妹の闘病生活を通し、「口から食べる」ことを支援することが、どれだけ患者さん・ご家族に希望を与えるケアであるか実感しております。患者さん・ご家族に関わる医療従事者が、「口から食べる(食べさせたい)という願いに向かって力を合わせていくことで、多くの患者さんの希望が叶えられる可能性が広がります」

その礎となるのが、神奈川摂食嚥下リハビリテーション研究会の繋がりと言えます。患者さんの「口から食べる」ことを支援し続けるためには、単施設・単職種だけでは限界があります。

 この研究会は、神奈川県全体の摂食嚥下障害に関わる知識の普及や途切れない支援の提供を実現するため、病院や職種、地域の垣根を越えた繋がりを大切にしています。患者さん・ご家族の「口から食べる(食べさせたい)」を支えるため、積極的に連携を図っていきたいと願っております。

 どうぞ、よろしくお願い致します。

副会長

大津比呂志(看護師)

横浜市立脳卒中・神経脊椎センター

脊椎脊髄外科病棟看護師長 兼 摂食・嚥下障害看護認定看護師

日本摂食嚥下リハビリテーション学会認定士

 

 食事は人間が生きていく上で最も重要な要素の一つです。それは年代や疾患を問わず不変であり、人生の最期まで可能な限り保ち続ける意義があります。

 私は摂食・嚥下障害看護認定看護師として病院に勤務しており、脳血管障害や神経難病による摂食嚥下障害の患者さんに関わっています。医師、歯科医師、言語聴覚士、管理栄養士などの専門的な職種の方々とも協働しておりますが、一番大きな役割は現場の看護師、介護福祉士、看護補助者とともに摂食嚥下障害看護を実践することです。看護や介護に携わっている方々は、日々患者さんの食事に関わっており。いわば最前線に立っていると言えます。しかし、現場で働く人の多くは摂食嚥下や栄養に関する知識や技術を得る機会が少なく、不安を感じながら患者さんにかかわっています。それは在宅療養における介護者の方々も同じだと思われます。摂食嚥下障害患者さんは、常に誤嚥や窒息のリスクを抱えています。患者さんのためにと思って行ったことが逆効果となってしまい、医療・介護従事者としての良心が打ち砕かれ、仕事を継続する意欲がなくなってしまうようなことがあってはなりません。そのためには専門的に取り組んでおられる医療・介護従事者の方々と連携して取り組めるよう努める必要があると考えております。その結果、可能な注意や工夫が広がり安全が保て、医療・介護従事者の動機付けが高まり、最終的には患者さんやご家族へ還元することができると信じております。

 神奈川摂食嚥下リハビリテーション研究会は、さまざまな医療・介護に関する職種が集まっており、働く場所も病院、施設、地域と様々です。また神奈川県という大きな範囲ではありますが、お互いの環境をイメージできる最大の範疇だと思っております。職種や環境を乗り越えて連携し、患者さんや社会に還元できることを目的とし、その中で看護師として果たせる役割を追及していきたいと考えております。未熟ではありますが、よろしくお願い申し上げます。

副会長

下剛(言語聴覚士)

森田病院

認定言語聴覚士(摂食・嚥下領域)

日本摂食嚥下リハビリテーション学会認定士

 

〇一般の方へ

当研究会では、飲み込みに関する相談ができる施設を掲載した嚥下相談窓口の一覧表を作成し、地域に向けて発信・配布をしております。病院に行くべきかわからない、飲み込みに不安がある方はお気軽に地域の相談窓口のご相談下さい。

嚥下相談窓口はこちら

 

〇介護・医療・福祉関係者の方へ

 ICF(国際生活機能分類、WHO2001)の概念では、摂食・嚥下は生活機能の一部として解釈されます。摂食・嚥下は栄養摂取という一側面だけでなく、その人の社会交流や生活のながれ、あるいは個性、"その人らしさ"に関与する場合もあり、生活の中で摂食嚥下を位置づける大切さをICFに教えられます。一方で、生活機能は環境因子と相互に影響する関係をもちます。ICFの環境因子は、嚥下調整食品や義歯、検査設備という生産品から家族、介護・医療・福祉関係者、政策・制度なども含まれます。

 食べることが個人のみに起因せず、多くの環境の影響を受けることは周知のとおりだと思います。

 このようにICFの観点かた勘考しても、摂食嚥下の支援には、やはり多くの正確な情報と支援者、ネットワークが重要であることを再認できます。

 当研究会では、各地区で勉強会を開催しておりますが、情報提供だけでなく、皆様が介護・医療・福祉の支援者と出会い、交流を重ね、ネットワークを構築・強固していく機会の提供も企画しております。発足が2008年と新参者ですが、一歩一歩と地域に有益となるような会を目指しております。何卒ご理解とご協力のほどお願い申し上げます。